2009年3月4日水曜日

KIKIKIKIKIKI

気鋭の振付家きたまりさん率いる
コンテンポラリー・ダンス集団KIKIKIKIKIKIの新作"OMEDETOU"を観に
京都文化博物館へ行って来ました

きたさんのお名前は存じ上げていましたが
彼女が振り付けしたダンスを観るのは初めてで
当日まで敢えて予習せずに臨むことにしました

ヤバかったです かなり
明らかに笑わせようとしている含みは伝わってくるものの
易々とは笑わせようとはしない狂気的な空気が

ダンサーの非連続的で軟体動物のような動き 
目をひん向いたり舌を突き出した野獣のような表情 
まさに奇なる声とも呼ぶべき奇声

などを介し空間を支配する挑発的なパフォーマンスでした

印象的なシーンをひとつ挙げると
ダンサー(全員若い女性で 背格好バラバラです)の一人が
衣装を黒ワンピースから生成りっぽいウェディングドレスに着替え
後方で別の黒ワンピース女性3人が ウクレレ ラッパ(小) 雪平鍋(?)を鳴らし
行進をしたあと それぞれの楽器をウェディングドレス姿の女性に
花のレイを掛けるように首から下げてあげた途端
その女性は鍋を片手になんとも言えぬ(ブサイクな)表情で
能を舞うような動きをしたかと思うと
再び黒ワンピースに着替え 
何事もなかったかのように one of them になる
といったものがあり 
このシーンにはド肝抜かれました

会場の京都文化博物館は
もともと日本銀行京都支店だった古い洋館なのですが
セット一切なしの暗がりに正面から照明1本あてることで
白壁にダンサーの影が投影されるという演出は
とても美しいものでした

きたまりさんの舞台 病みつきになりそうです