2007年4月10日火曜日

BECK at ZEPP OSAKA

ライブの満足度というのは
ステージにどれだけ予算がかけられているかは
関係なく 演出 つまり センスに尽きる。
今日BECKのライブを観て あらためて再認識した。

冒頭から「LOSER」のイントロが鳴り
会場が沸く。
だがステージ上に現れたのはBECKではなく
BECKのパペット。
そのままパペットがワンコーラス歌い
2コーラス目に入った途端
本人登場。
この時点で鳥肌が立つ。

その後「DEVIL'S HAIRCUT」「THE NEW POLLUTION」と
ベスト盤が出たらこの曲順になるのではという順番で
代表曲が惜しげもなく披露されてゆく。
「MIXED BIZNESS」「NAUSEA」「QUE ONDA GUERO」・・・
シングル曲と新作からほぼ交互に演奏。
この間もずっとパペットがステージ中央で
踊っている。

今回のツアーはとにかく力が抜けている。
「SEXX LAWS」に至っては
わざとはずした歌い方をしたり
BECKが曲中バナナを食べたりして笑いを誘っていた。

ニューウェーブばりばりのアレンジの
新作からの曲を経て
「SEA CHANGE」から3曲を弾き語り。
普通ならここで会場はBECKひとりに集中するはずだろうが
バンドメンバーがBECKが歌うとなりでテーブルを囲み
宴会じみたことを始める。
「SEA CHANGE」といえばBECKが内省的になっていた頃に
作られた問題作で 当時のツアーも映像にロール・シャッハ
テストの画像を映しながら淡々と歌い上げるという内容で
あったが 今回はそれを茶化すかのような演出。
そして最後はBECKとバンドメンバーがテーブル上のものを
楽器にして歌うという和やかな終わり方だった。

そしてもの凄かったのがアンコールの演出。
会場大爆笑。
ひょっとして大阪限定のネタなのか。
(少なくとも日本限定ネタだろう。)
アンコールといえばそのミュージシャンの
最も代表的な曲のひとつを演奏するのが定番だが
BECKともなると そんな次元を軽く超えていた。
(内容はライブ観た人だけのお楽しみということで。)

「WHERE IT'S AT」「E-PRO」でアンコール終了。

BECKはやはり芸術家肌だな と思った。
音楽 映像 パペット アンコール
五感をフルに活用させる名演だった。