世界史の教科書を投げ捨てて
3年の月日胸にしまい込んでいた
"ソフィア・コッポラ"という名の
美術の教科書を
みたび開く時が来た。
ギロチンではなく
ベルサイユ宮殿の割れたシャンデリアを
民衆が炊く革命の松明ではなく
フェルゼン伯爵との恋の炎を
百合の花畑を
野いちごを頬張る唇を
甘いケーキを
物質/精神という空虚な二分法を超え
ただスクリーンいっぱいに広がる
いとおしい全てのものを
我々は肯定すべきなのだ!