2009年4月6日月曜日

杉浦茂 展

初日観に行ったタイミングで
てっきり記事を書いたと勘違いしていましたが
昨日"日曜美術館"曽我蕭白特集に
辻惟雄さんと村上隆さんが出演されていたのを見て
杉浦茂さんの回顧展にも
"奇想"という言葉が使われていたことを思い出して
遅ればせながらアップした次第です

シュールレアリズムの画家を志し
のちにマンガ家に転じ
「のらくろ」で有名な田川水泡さんに師事したという経歴だけで
相当好奇心をそそられますが
作品はその期待を裏切らないどころか 
期待以上を超え 予想外な面白さです

マンガにあまり詳しくない僕でも
杉浦先生がマンガ界に与えた計りし得ない影響は
初めて作品を読んだとき 直感で気づきました

実際 会場には
様々な作風を持つ著名なマンガ家さん達からの
直筆メッセージが多数展示されています

松岡正剛さんによる書評もかなり面白いです

"シノワズリーなら諸星大二郎であるが、杉浦シノワズリーはなんら中華趣味を研究していない。
ふだんのままである。……不勉強を通すというか、いつものままにいるというところに、
ぼくは迂闊にも感心してしまったのである。"

という一文に 思わずにやけつつ 
的を得た表現にうなづいてしまいました