2007年8月2日木曜日

「アヒルと鴨のコインロッカー」

よくある話だ。
実家が自営業で跡を継ぐだの継がないだのをあやふやにして
仙台にある大学に通うために一人暮らしを始めて
没個性的なスーツ姿で入学式に出席して
バスを待つ間になんとなく友達っぽくなった人と
「牛タン食べた?」なんてつまらぬ会話をする。
引越しの挨拶に「ひよこ」を持っていくと
隣の住人がブータン人だったりする。
実によくある話だ。

よくある話は 突如として 予期せぬ話に変わった。

原作の力だろうか。
この映画は完璧に近いと言っていいほど
ストーリーづくりが上手い。
瑛太は1時間前の瑛太に見えない。

日頃周りの出来事が
すべて見たまま真実であると信じて疑わない人に
是非この映画を観てほしい。
嘘は時として真実を語るという事がわかるはずだ。