うす水色した壁やドアにアンティーク家具がなじむ部屋
朝の光が差し込み まぶしそうな顔でベッドにうずくまる傍らで
キッチンでは布団と同じターコイズブルーのル・クルーゼがコトコトと音を立てる
ベランダに出て心地良い風に当たり 大きく息を吸い込む
新鮮な空気を窓の外から吹きかけ 「おはよう」 と窓越しにささやく
おそろいではないが 風合いが似た寝巻きの二人
朝食を済ませ 真っ白なrepettoのスニーカーを履いて部屋を出る
かごバッグを片手にバラ園へと進む道
赤と白のバラについて幸せそうにおしゃべりをする二人の視線の先に
黄色いバラが写り込んできた
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最初20分くらいまでは 言葉づかいからインテリアから何から何に至るまで絵に描いたような理想の生活でした
その後一変し ラスト直前まで不安と緊張感を抱えたままになるとは夢にも思わなく
正直 ものすごく怖かったです
理想の生活に開いた針穴ほどの小さな心の穴に
窓の外から大きなくさびを打たれるような感覚が怖かったのだと思います
矢崎仁司監督の他作品に比べると 今回は"大味"な印象を受けました
(個人的にはマイナス材料です)
僕は1冊も読んだことがないので何とも言えないのですが
原作者 絵國香織さんの世界が色濃く反映されていたせいなのかもしれません
(そこのところは読んでいないので本当に何とも言えないです)
矢崎監督の映画にはいつも 美しい花の裏側にわずかな毒を塗られた感じがするのですが
今回は花そのものが致死量ギリギリの毒を持っていた そんな印象です
ただ "大味"ながらも 長回しせず巧みな編集で印象的なシーンを描くあたりは矢崎ワールドで
魅了させられる印象的なシーンが今回も多々
ガラスのビンで出来た愛を割れるか割れないかギリギリの力で握りしめ続けるような2時間でした