「あなたは あなたの関係者ですか?」
全編通して語られるこのモノローグは
自分という存在の確かさの真偽を
観客に問いかける。
自分という存在は
他者とのコミュニケーションによって
経験値を積み 形成されるものだ。
そして現代社会において
この自分形成の場の右翼が家族
左翼がインターネットコミュニティだ。
前者は土着的・保守的であるのに対し
後者は都市的・急進的だ。
主人公・紀子は
保守的でいい子を演じさせられる「家族」に
嫌気がさし ひとり東京へ家出する。
そこで紀子はネットで知り合った
「上野駅45さん」(女性)と出会い
彼女が主宰する「家族サークル」へ
身をおくことになる。
妹・ユカは
そんな姉・紀子の後姿を追いながら
自分探しを始め
やがて紀子と同じ「家族サークル」にたどり着く。
二人の娘を東京に奪われた父は
妻の自殺を機に 娘を取り戻そうと身辺操作し
ついに「家族サークル」の存在を知る。
そしてついに
「家族」vs「家族サークル」の闘いが始まる。
・・・
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「あなたは あなたの関係者ですか?」は
同じ園子温監督の「自殺サークル」などにも
共通し根底に流れるテーマらしい。
(「自殺サークル」は見ていない。)
ラストはいわゆるハッピーエンドというものとは
やや趣が異なる 独特のストーリーだった。
監督自身「挑発」という言葉で指し示すように
数あまたある 心温まる映画とは
対極に位置する
好き嫌いがはっきり分かれる作品だと思う。